『JOHN LAWRENCE SULLIVAN』柳川 荒士 – ストイックな挑戦者


 

【 JOHN LAWRENCE SULLIVAN – MBFWT2015-16AWでインスタレーション発表】

テーラードを軸に、吟味された素材と美しいシルエットにこだわったエレガントでシャープなコレクションで人気の『JOHN LAWRENCE SULLIVAN(ジョン ローレンス サリバン)』。2011年A/Wから発表の場をパリに移していたが、2015-16年秋冬シーズンの『メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京(MBFWT)』で9シーズンぶりに東京でのショーを行った。
今回は昨年創設された「TOKYO FASHION AWARD」を受賞した6ブランドによる「TOKYO FASHION AWARD WINNERS’ DAY」と題されたイベント内での発表となった。また、WOMEN’Sの人前での発表は今回が初となる。

 



 
3月21日に渋谷ヒカリエの「Hikarie Hall B」を会場に行われたインスタレーション形式のショーは壁面に投影されたイメージビジュアルのスライドから始まった。
キューブ状に組まれたパイプによる直線が強調された空間のステージは、スペーシーでフューチャリスティックな演出。極力ムダを排したような硬質なコレクションを展開した。
 
 

 

【柳川荒士のファッションへの想いとは】

 

 
元プロボクサーという異例の経歴を持つデザイナー柳川荒士。
彼はボクシングの魅力についてこう語った。「美しく、シンプルで、奥が深い。」
それはそのまま彼が表現しようとしている物にオーバーラップする。
 
日本のとあるベテラン俳優がその職業について聞かれ応えた言葉に「役者は目指すもんじゃない、消去法でなるものだ。」という一節がある。長く役者として生き現場を見て来た者ならではの重く深い言葉。
柳川も実は目指してプロボクサーの道に進んだ訳では無いと言う。現在のファッションデザイナーという職業についてもしかりである。
もちろんデザイナーを目指して勉強や修行をつんでその道に進む人が一般的には多いだろう。「強く思い続ければ、いつか夢に辿り着ける。」そういう考え方を決して否定する訳では無い。ただ先程の役者の話は、そこには落とし穴もあると言う事を示唆したものだ。
 
ブランドを立ち上げてから一貫した姿勢で物作りを続ける柳川荒士。ただ洋服が好き、格好いい物を作りたいといういたってシンプルな想いだけで気がつけば今の道を歩むこととなった。その明確に感じる事の出来る世界観と個性は、そういった部分の違いから来る物なのかも知れない。

パリでコレクションを発表するようになって、世界で勝負するにはもっとブランドの個性を強く打ち出す事が必要だと改めて思ったと言う。「いろんな要素を見せるのではなく、何か一つ強烈な物を突き刺す。『JOHN LAWRENCE SULLIVAN』ならではの物、僕らじゃなきゃ出来ない物を狭く深く追求していきたい。」と語る。

熱心なファンも多いサリバンだが、「売れそうな物を作るのは簡単だけど、それは格好いい事じゃない。服を作る側の僕らが挑戦して、買う側の人達もそれに応えチャレンジしてくれる。そういう関係性がファッションの面白さだと思う。」と答えた。
 

■オフィシャルサイト : http://www.john-lawrence-sullivan.com